第1章 オトモダチ
「二階堂真侑について?」
「ああ」
桂は首をかしげ、う~んと言った。
「俺には良く分からないが・・・。というか、俺よりも土方、お前の方が良く知ってるのではないか?」
「いや、さっぱりだ」
「そうか・・・」
クラス委員長のコイツに聞いてもダメだったか。
「ありがとーな」
「別に構わん。ところで土方」
「何だ」
ニヤリと笑って、桂は言った。
「そんなに二階堂が気になるのか?」
「ちげーよ」
あからさまに疑いの目を向けて来た。
「あいつ、一応風紀委員だからそろそろ委員会に顔出して貰わねーと困るんだよ。体弱いらしいからな。出来る事とそうじゃねぇ事とあんだろ?だから、先に話しをしとかねぇと、と思っただけだ」
「そうか。風紀委員だったな、そう言えば」
「ああ」
「待て土方」
帰ろうとした俺に桂が一言。
「何だよ、今度は」
「高杉が、小、中と同じだぞ」