第3章 【苦】―こみかるらいふ―
「今日は買い出しは近くのスーパーで事足りるから私は勉強するよ。ネウロは邪魔しないでね。」
これ以上会話をすると何されるかわからない。
そそくさと自室にこもり、本を開く
集中を初めて10分そこらだろうか?
読んでいた本の真ん中あたりが、急に人の頭部の輪郭を浮かび上がらせる
「アヤセ、謎の気配だ」
びっくりして本をどけると、本と机の微かな隙間にネウロの顔があった。
「えぇ!?」
机の後ろまで長く伸びた首。
その先にネウロの胴体がある。
「ネウロ、どうなってんのそれは!?」
するすると首が胴に戻ってゆき、いつもの形のネウロに戻った
「そんな事よりも謎の気配がするぞ」
「今そんな・・あだだだだだっ」
後ろから強烈な鼻フック。
そのまま椅子ごと後ろに倒れ込む
もしかしてこの魔人がいる限り、私のプライベートなんて無いんだろうか・・
憂鬱だ。