第2章 トンネルの向こう
中は暗く少しジメっとしていて何処か異様な空気も感じ取れる
とにかく早く通り抜けたくてあたしは早足で進んだ
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「凄い…何ここ。」
トンネルを抜け進んで行くと先程のトンネル内で感じた少し異様な空気から一変
そこは美しい野原が広々と広がる草原だった
目を閉じる…
緑の香り、風の音、、
目を閉じる事で先程よりもその全てを鮮明に感じ取れた
澄んだ空気が身体全体に染み渡りとても気持ちがいい
すると、
ーフワッ
ふと何かに一瞬 頬を撫でられる感じがしてあたしは驚いて目を開ける
しかし、目の前には誰もおらずさっきと何も変わらない草原が広がっているだけ
そっと頬に手をやる
今、確かに誰かが頬を撫でたような…
その不思議な現象に少し固まってしまったがいつまでもここにいては何も始まらない
あたしは野原を進み、少し先に見えた街へと向かった