第4章 特別な存在
仕事が終わりの元へ向かう
久しぶりだ、こんなに仕事が長く感じたのは
とにかく早く彼女の顔を見たかった
女部屋の戸を叩く、しばらく待つとが出て来た
「。」
よかった、無事だったのだね
無理をして何かあったら大変だとおかしな心配ばかりしていたが笑顔のを見てホッとした
「ハク、わざわざ来てくれたんだ。」
おかしいね、まだ出会って間も無いそなたをこんなに気にかけているなんて
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場所を移動してを丘へ連れ出した
ここは初めてそなたを見つけた場所によく似てる
記憶を消されて覚えていないだろうけど、少しでも思い出せるきっかけになればと願う
目を閉じるはやはり何かを感じ取っているように見えた
仕事はどうだったかと聞けば、楽しかったと答える彼女
しかし心の中は不安でいっぱいなはず
これからの事すら考える余裕がない程今目の前にある事に必死なのだろう
強さと弱さは表裏一体、放っておけば無理をするに違いない
わたしはに一つ約束をした
間近に寄せた顔に驚く彼女の表情が愛らしくつい悪戯心をくすぐられる
わざとからかうように頬が紅く染まる事を問うとは慌てて油屋まで走って行ってしまった
まさかこれくらいの事であんな反応を見せてくれるとは
もっとそなたを知りたい
わたしの事を知って欲しい
そうか、この感情がきっと…
わたしは昔千尋が言っていた言葉を思い出した