第11章 白鷲の帝王と及川の秘密
『えっ、あの白鳥沢って…』
「主に表は金貸しや裏取引等をしている」
『…裏は?』
「…要人殺人や密売だが」
やっぱりぃぃいいい!!
やっぱり白鳥沢ってモノホンのマフィアだった!!
「牛島さん、内部時事情をそんなにあっさりバラさないでくださいよ」
「構わない、いずれは知ることになる」
真顔で淡々と話すおじさ…いや、牛島さんは白布さんの言葉に冷たく返すとまたあたしの顔を見返す
しばらくの沈黙が流れるけど、また牛島さんがあたしの頬を撫でた
『…あの、そんなにあたしの顔珍しいですか?』
「…いや、若々しくきれいな肌だ」
『ふぇ…!?』
「そして…彼女に似たきれいな目だ。」
牛島さんはどこか寂しそうな顔をしてあたしの目元を撫でた
さっきから言っている彼女って誰なんだろう
牛島さんの元カノ?
「ねぇー若利君、回りくどいからさ~とっとと本題入っちゃえば?早くしないと、及川君に来ちゃうかもよ?さっきからこの子のケータイ鳴りっぱなしだし」
『あっ!!あたしのスマホ!!』
部屋の壁に寄りかかってお酒を飲んでいた赤髪さんはあたしのスマホをプラプラ持っていた
あたしは牛島さんから離れて赤髪さんからスマホを取り返そうとした。でもお兄さんも背が高いからスマホはお兄さんの頭の上より上に行ってしまった
『ちょ…おじさん返して!!』
「おいおい、俺もまだ27だよ~せめてお兄さんにして~。でなきゃ天童って」
『じゃあ天童おじさんスマホ返して』
「可愛くないねぇ君、ほらほら~落としちゃうよ~」
『あぁー!!やめてーー!!』
あたし完全に遊ばれてる気が・・・
このお兄さん嫌いだ!!