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いい子悪い子、愛しい子 《ハイキュー!!》

第10章 ミミズクの巣と妖怪の笑み


『…!国見さん』


「あぁ~あ、もう来ちゃった」


バルコニーにやってきたのは水をもって戻ってきた国見さんだった


「…やはりあなた方でしたか。彼女から離れてもらってもいいですか」


「えぇ~、やだ」


赤髪さんはあたしをまた抱き寄せた
それを見た国見さんはまたお兄さんを睨んだ


「離れてください」


「やだ」


断固あたしを離そうとしないお兄さんを見ていた国見さんは表情1つ変えないで、やだと答えた瞬間ゆっくり近づいてきた

でも、彼の背中から黒い何かが出ているように感じた


「おぉ~、前髪分け君怖いぃ~。彼女怖がっちゃうよぉ?」


「じゃあ、夜琉。10秒…目つぶっててくれない」


国見さんは、近づきながら飾りで付けていたアクセサリーを次々と外しそこら辺に落としていった
10秒つぶっててと言われたので、少し怯えながらもあたしは目を閉じた


「これで……怖がられないですよ」


という国見さんの言葉を聞いた後から、あたしの耳には聞いたことのない音が聞こえてきた


*****


太一が酒飲ましたおかげでうまく彼女に近づいたけど、やっぱあいつの近くで準備したのが失敗だったかね~

前髪分け君に言われてこの子、何ちゃんだっけ?素直に目ぇつぶっちゃって可愛い~
でもこの子連れてかないと俺が殺されるんだよね~


「・・・ッ!!」


おぅおぅ、前髪分け君結構アグレッシブ~


「危ないじゃん君~、いきなり顔面狙って回し蹴りとか~。しかも今パンツ見えたし」


「安心してください、これパンツじゃなくて普通のハーフパンツです!!」


「うわっ!!」


と、今度は持ってた水を俺にかけてきた
それで俺は彼女ちゃんから腕を離してしまった


『ほぁ!?』


「…10秒」


『あっ…はい』


あぁ~あ、とられちゃった




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