第10章 ミミズクの巣と妖怪の笑み
それからは、あたしは自由になった
・・・といえば聞こえはいい
実際は及川さんにほっとかれてる
及川さんはさっきまでの耳障りな言葉が聞こえてなかったのか、派手なお姉さま方とお楽しみ中だった
幸いなのはこのパーティが立食だったこと
食べることも自由だし、人がいないところに行けばずっとご飯食べていられる
しかもボンボン様のおうちだから食べたことないようなお料理ばっかでもう幸せ!!
「ちょっと、あんまりがっつかないでよ。こっちが恥ずかしい」
『んん?ふにひぃはんほひほりへふは?(国見さんも1人ですか)』
「口にモノいれてしゃべんないでよ…」
どうやら国見さんも岩泉さんがいろんな業界の人に挨拶してるみたいでどっかに行ったみたい
あたしは、ずっと甘いもの食べてる国見さんと一緒に料理を物色していた
「・・・。」
『・・・。』
会話がねえ!!
国見さん基本しゃべらないからもう無理この空間!!!
と思ってあたしから国見さんに話しかけてみる
『あっ…あの、国見さんは普段は何のお仕事を…』
「及川さんのボディガード兼ホスト」
『あっ、そうですか…』
会話終了
勘弁してくれ・・・