第2章 二重人格
学校が終わって時間は、もう夜の8時ちょっとすぎ
ネオンの光がまぶしい夜の街
女の色香や男の欲が渦巻く場所
穢れなんて知らないJKなんかがいてはいけないこの場所にあたしはいた
制服姿のあたしとはうって変わって、ちょっと大人な化粧をして少しラメが入ったカシュクール風のワンピースを身に纏って夜の街を歩く。
そんな恰好をして、人よりちょっとだけきれいな容姿をして歩いていれば自ずと寄ってくるのが・・・
「お姉さん、きれいだね。ねぇ、一緒に遊ばない?」
ほら来た、何もしてないのに近寄ってきた人
今日の人は・・・30代そこそこっぽいな。顔はまぁまぁの合格圏内。スーツは少しよれっとしているけど汚くない
左手には・・・はい、指輪あり
『お兄さん、あたしなんかと遊ばないで家に帰らないと奥さん泣いちゃいますよ?』
「大丈夫だよ、バレないから」
と、肩を抱いてホテル街へ誘導していく
ばれないって思いこんでる奴ほど、奥さんの尻に敷かれてるんだよね・・・
あたしの歩いていたネオン街を少し行くとあるのがホテル街
ネオン街に立ち並ぶホストクラブやキャバクラからの客も多い
「ダメかな?」
あたしの顔を覗き込むお兄さんにあたしは、
『じゃあ。2万でどうですか?』
と右の中指と人差し指でVサインをだす
それをお兄さんは快く承諾してくれた。
『あっ、それと・・・』
ホテルに行く前に、お兄さんに大事なことを伝えた
『・・・傷をつけたら、許しませんからね』