第7章 最初の演技とネコの店
「ピュアだね~。ねえクロちゃん……クロちゃん?」
『ん…?』
連絡先を教えてくれと言ってきた黒尾さんがなぜかあたしの顔を見ながら呆然としていた
何か物凄い驚いていた
『・・・?』
「どうしたのクロちゃん…」
「えっ…あぁ悪い、ちょっと考え事をな…俺がQR出すか?」
『あっ…はい…』
とあたしは自分のスマホを差し出す
すると黒尾さんはあたしのスマホを取り上げてスマホについている猫のストラップを見つめていた
『…あの…?』
「…ホント可愛いなこれ、俺ネコ好きなんだよ。家にネコ3匹いるんだ」
『あっ、ホントですか?あたしも飼ってます!!ロシアンブルーの女の子!!』
「ロシブーか、いいよな~」
「あぁ、あの子…すごい俺嫌われてるんだよね…」
『そりゃ納豆泥棒だもん』
「うん、ちょっと黙ろっか夜琉ちゃん」
と、また場の雰囲気が戻った
スマホに登録していたら、お店に誰か入ってきた
「おっ、おかえり研磨」
「・・・ん」
入ってきたのは、白い猫耳フードのパーカーを着ていた人だった
その人、雰囲気はおとなしそうなのに金髪だ・・・
「どうだった?」
「・・・今言っていいの?」
「いや後でな」
と、猫耳さんは黒尾さんと話しながら奥に入って行った
あたしをチラッとだけ見て・・・