第39章 愛しい子 *最終章*
「はいはい、あんたも行くよ。」
天童さん・ヘビさんが連れて行かれてから二口さんが及川さんを連れて行こうとした
あたしは、納得したつもりだったけどそれでも2人の行く手を阻んでしまった。
「えっとお嬢ちゃん、そこどいてもらっていい?」
『・・・ッ!!』
二口さんの言葉を全否定するように首がもげるくらい首を振った。それを見ていた黒尾さんがあたしの肩を持って道を開けた
「夜琉、いい加減にしろ。二度と会えなくなるわけじゃないだろ?」
『…ん』
肩を持たれたあたしはそのまま黒尾さんに寄りかかった。
黒尾さんはそんなあたしのことをギュッと抱きしめてくれた
すると、今度は二口さんに連れて行かれそうになっていた及川さんがあたしの前に来た
「夜琉ちゃん、俺絶対戻ってくるから…だからいい子で待ってるんだよ?」
『…あたしは、』「いい子じゃないのは分かってる。でも、俺のお願いは聞いてほしいな。」
及川さんがかがんであたしの目線でそうやって言った及川さん。あたしは、目の周りが急に熱くなるのを感じながら今度は首がもげるくらい首を縦に振った
そしたら及川さんは、今まで見せていた笑顔とは別格のキラキラした笑顔をあたしに見せてそのまま・・・行ってしまった