第39章 愛しい子 *最終章*
「おい、俺の彼女に何してんだ?」
あたしの手を握る茶髪さん・・・二口さんの腕をつかんだのは黒尾さんだった。
黒尾さんは二口さんのさらに上から睨みを利かしていた
「えぇ~彼氏いたんだ。つまんな」
黒尾さんに睨まれてもあまり動じずにあたしの手を離した。
そしてあたしに興味がなくなった二口さんは今度は及川さんの元へ
「じゃああんたは、殺人未遂罪だったよね?一緒に来てもらうよ」
「うん…」
二口さんが及川さんを連れて屋上から出ようとした
他の人達も同様だった
「天童…」
及川さんに撃たれた天童さんは他の警察の人達に拘束されていた。
「…天童、すまな…」「若利君が謝る必要なんてないよ」
牛島の言葉を天童が遮った。
でも彼は、捕まることをどうこう思っている様子ではなかった
「俺、楽しかったから…でも、もう少し君と楽しみたかったな…」
それだけ言って天童さんは警察の人達と屋上から出て行った
ヘビのお兄さんもだった
ヘビのお兄さんは何も言わずにつれていかれたが、黒尾さんはそんなお兄さんのすがたを見ていた