第36章 決戦
「夜琉ちゃん、俺は女の子を傷つける趣味はないの。でもね…こいつがどうしてもって言うから」
及川さんが言うと、屋上の貯水タンクの陰から影山さんが出てきた。なんかすごい・・・映画でしか見たことないような銃を持っていた
「じゃあ・・・バイバイ、夜琉ちゃん」
及川さんの言葉で、影山さんがあたしに銃を向けた。
足元に火花と小さな弾丸が屋上に穴を開けていく。辺りはしなかったけどあたしはどんどん屋上の隅の方に追いやられていく。柵がないから落ちそうで尚更怖い・・・
それでも影山さんはあたしに向けて撃ち続けてくる。
でも、すぐには当ててこない。楽しんでるのか?
影山さんの目は、まさにハンターのようで人位簡単に殺せてしまいそうな・・・
『・・・ッ!!』
なんて考えていたら、影山さんがすぐ目の前に迫っていた。影山さんはなぜか銃を使わずにあたしの首を掴んであたしを建物の外に出るように首を持ったままあたしを押す
『…うっ…グッ、ぁ……』
首持たれてる・・・というか締められる時ってこんな感じだと初めて知った。頭グラグラしてるし息できないし・・・でも、何とか対抗しないと、あたし酸欠のまま落とされる・・・それは分かったからあたしは必死に足を伸ばす
「…ッは、や…め、やめろ…」
「クロ君。君も大変だったね…でも、もう終わりだよ…彼女が死ねば、全部終わるんだから…」
「・・・。」
「そんな顔しないでヨ~、若利君。…ダイジョーブ、俺がずっとそばにいてあげるヨ…」