第32章 大火と飴と・・・
『人…増えてきましたね』
もうすぐ花火が始まり時間になったため、周りには最初よりも多くの人が流れ出した。いかにも人混みが嫌いそうな国見さんはさっきからずっと顔をしかめていた。
「・・・こっち来て」
『えっ…!?』
突然国見さんは何か思い出したようにあたしの手を持ってどこかに歩き出した。
数分歩くと、さっきの人の波が嘘のようになくなった。
さらに歩くと、少し小高い丘についてその上には小さな公園があった。
『・・・?あの、国見さん…ココは』ドォン!!!!!
立ち止まってあたしの手を離した国見さんに聞こうとしたら、大きな音と共に急に空が明るくなった
その小高い丘から見える大輪の花火だった。
しかも目の前に見えるくらい大きく正面に見える
『へぇ~、ここ凄いですね!!』
「…昔、ここで見たことあったから」
『へぇ、国見さんはどんな子供時代だったんですか?』
「…聞いていいことと悪いことがあるぞ」
そうやって自分から振っておいて冷たく返された。
国見さんは近くにあったベンチに座った。
あたしもその隣に座って花火を見る
すると、国見さんがあたしの目の前に何かを差し出した。パッと見は白い何かだったが、よく見ると・・・
『あっ、さっきの…』
「マヌケ面で見てたろ?」
『まっ…マヌケって!!』
「…やるよ」
そう言って強引にあたしに手渡した。
いります!!そう言って飴細工を受け取ると、国見さんはすぐにスマホを見る。国見さん曰く、この辺はレアポ〇モンが多いらしい