第32章 大火と飴と・・・
「おし、行くぞ」
『なっ…なんで…なんでここーーー!?』
次の日、黒尾さんに連れてこられたのは日本有数の高級ブランド店の・・・
「ま…Mother…初めて来た…本店」
一緒に来た華夜も呆然と8階建てのビルを見上げていた。
実は昨日黒尾さんに連絡をした時、丁度motherの菅原さんと次のファッション誌の打ち合わせをしていたらしい
それで急遽浴衣を作ってくれないかって言ったら菅原さんったら・・・
「夜琉ちゃ~ん待ってたわよ~♡」
正面入り口の前で呆然としていたら社長自らお迎えに参上してくれた・・・またこの人・・・
『す…菅原さんお久しぶりです…。あの、また目の下にクマが…』
「大丈夫よ~可愛い子達を見れば元気になるから♡」
そう言ってあたしを店の中へ連れていこうとした。が、すぐに華夜の姿を見つけてそっちに飛びつく
「あら貴女、夜琉ちゃんの友達?…さっすが類は友を呼ぶって感じね!!夜琉ちゃんに負けず劣らず可愛すぎる~♡クロちゃん、この子達2人の浴衣あたしがプロデュースしていいの?!」
やったー!!といってあたしと華夜は店内に連れていかれた。
1人店先に残された黒尾さんは呆然と立ち尽くしていたが、夜久さんに諭されてゆっくり店内に入ってきた。