第32章 大火と飴と・・・
「…はい、華夜ちゃんは可愛いからスタンダードタイプに青布に金魚の奴にするわね。じゃあ華夜ちゃん、あしたの4時に来てちょうだい。着付けしてあげるから」
「はい!!ありがとうございます」
サイズの測定とデザイン選びですぐに仲良くなった菅原さんと華夜はずっとキャッキャとした雰囲気の中で話をしていた
「はい、じゃあ次は夜琉ちゃんね」
『はーい』
滅多に見ないファッション雑誌に目を通しながら待っているとようやくあたしの番になった。華夜は、この後用事ができたらしくすぐに帰ってしまった。
あたしは菅原さんのそばに行ってサイズを測ってもらう。
「あら、夜琉ちゃんまた胸大きくなった?前よりサイズ上がってるわよ?」
『マジですか…』
「フフッ…経験積んだみたいね、イロイロと♡」
『…おかげさまで』
笑顔がすごく楽しそうでなんかいろいろ考えていそうな感じ・・・。
「ねぇ夜琉ちゃん、最近悩みない?」
『悩み…ですか?』
悩みは尽きないです…なんて言えずに別に…と答えてしまった。
及川さんのこととか、岩泉さんのこととか・・・もういろいろぐるぐるしていた。
「…夜琉ちゃん、及川のことで悩んでるでしょ?」
『えっ!?』
「ほらやっぱり♡」
メジャーを持ちながらニコニコしている
嵌められた…と思ったのはその笑顔を見てすぐだった