第31章 黒猫の説教と極悪妖怪
ほらやっぱり怒ってる!!
遠巻きに見ても目立つ長身とあのトサカヘッドがなんかの書類みたいなのを別のマネージャーさんに預けてこっちに向かってくる
あたしは思わず京治さんの陰に隠れる
「お前さっさと帰れって言っただろ!何してたんだよ!!」
『…あの、華夜とずっと話してて…華夜をタクシーで帰して…』
「スタ〇で牛島の側近とお茶して?」
『ッ!?京治さん!!』
「ほぉ…牛島の…ね?」
黒い!!オーラが黒いって!!
ってか京治さんあたしの味方じゃないの!?何火に油とさらに強烈な炎ぶっ込むんじゃってんの!!
『あっ…あの、黒尾さん…?』
「ん~?なぁに夜琉チャン…」
あぁ~笑顔が笑ってない!!
どうしよう・・・こういうときってどうやって回避したらいいんだ・・・!!
そう思っていたとき、天使か神か・・・あたしに助け舟を出してくれた人がいた。
「あっ!!夜琉ちゃ~んひっさしぶり~♡」
『あっ、日向!』
助け舟をくれた天使はまさに天使そのものの日向だった。今日はまた女の子顔負けの姿だった。
日向は京治さんの後ろに隠れるあたしの手を引っ張ってあたしを抱き寄せた。
「夜琉ちゃん、昨日ケガしたんだって?アタシ心配してんだよぉ?」
『うん、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう』
「いいよぉ~夜琉ちゃんが無事なら♡」
あたしに抱き着く日向は本当に可愛い。
スリスリと頬を擦りつけてくる姿でさっきまであった黒尾さんへの恐怖が少し消えた・・・
・・・少しだけ