第31章 黒猫の説教と極悪妖怪
京治さんの車に乗ってしばらくしていると、着いたのはまたあのTV局だった。
「はい、着いたよ。」
『あっ…ありがとうございます…』
TV局に近づくたびにあたしの肩身がどんどん狭くなっていった。あたしがどんな目にあったかは知らないと思うけど、まっすぐ帰らなくて京治さんに回収されたということはまっすぐ帰らずちょっと危ない目にあっていたという無言の報復になる
だから京治さんに会ったらきっと・・・
「ほら、行くよ」
『えっ…えぇ』
京治さんに手を引かれてあたしはTV局内に入ってく
京治さん意外と強引で逃げようにも逃げられなかった・・・
「ハハハ、そんなに怖い?」
『怖いですよ!!絶対怒られますから!!!』
京治さんに引っ張られていくと、たどり着いたのは前とは違うスタジオ。
スタジオにはいると、そこにはたくさんの機械と人がいる。さらにその奥には・・・
『わ…モデルの撮影会みたい』
「みたいじゃなくて、撮影会だよ。今日は月島と灰羽。あと日向の雑誌の撮影なんだ。だから黒尾さん抜けられなくて俺に迎え頼んだみたい」
そう言って京治さんはあたしを中に連れて行った。
中に入ると撮影関係者さん達が京治さんに挨拶していた。
どんどん撮影所内に入っていくと、
「赤葦…と、夜琉ーー!!!」
京治さんを呼ぶ声とあたしを怒鳴る声がスタジオ中に響いた