第5章 ダンサーのお悩み
「俺なんてどーせダメな男なんだよ!!踊りだって全然だし!!!メインやれてんのは奥岳さんのおかげだしーーー!!!」
『おっ…奥岳さん?あの、ユージさん、大丈夫ですか?』
「だいたい俺は―――!!!」
と、涙ながらにいろいろと愚痴をこぼし始めた
ユージさん、きっと酔ってる
たまにいる炭酸で酔うタイプの人なのでは・・・?
なぜ炭酸で酔うのにコーラをチョイスしたんすかー????!!!
「うぅ~…華さぁん…」
『・・・?』
華さん…テーブルに伏せって泣いているユージさんの口から出た華さんという人。その人がきっとユージさんの好きな人なんだと思う
あたしは、泣いているユージさんに気づかれないようにフロントに電話をした
〈・・・どした?〉
『すみません、ユージさんお帰りです』
〈はぁ?もうか?〉
『はい、なのでマネージャーさん呼んであげてください』
とだけ伝えて電話を切った
相変わらず華さん華さんと泣いているユージさん
あたしは再びその隣に座りユージさんの背中を撫でた
すると、ユージさんはあたしをゆっくり見た
「・・・紫乃ちゃん・・・」
『はい?』
「・・・・・・、」
吐きそう・・・