第27章 黒猫の生きる意味
俺も、今まで木兎のもとで殺しの仕事して3年前にやっと誰かのために戦う喜びを知って・・・でもそれは、自由とは違う。喜びは分かっても自由の意味が・・・分からない
「なぁ、お前の思う自由ってなんだ?」
思わず7歳のガキに聞いてしまった。17歳の大人(仮)がなんでそんな質問をするのか、7歳のガキでも疑問に思うだろう。現に今だって欠片を積み重ねていた手を止めて俺を見ている。
でも、ガキのくせに何かを察したようにニコッと笑った
「あたしね、お母さんに1番大好きな人を探せって言われてるの。その人のために命を懸けてその人といろんなことをして幸せになって…それが、何よりの自由だって。お母さんのお友達がね、それも叶わず死んじゃったみたいで、あたしにはそんな思いしてほしくないって言ってた。」
「一番、大好きな人・・・」
「そ、お母さんの大事な人はお父さん。だからあたしは2番!!」
小さな手をVサインにしてニッと笑う。それで俺もうっすら笑顔になる。
「お前には、1番はいるのか?」
「まだ。探してる。おいちゃんは?」
「俺は・・・」
1番は・・・木兎か、研磨・・・いや、親父か
その3人が俺を創っていたすべてだった。人を殺すことを覚えさせてくれた親父、この世界に行くきっかけをくれた研磨、誰かのために戦う力をくれた木兎・・・。
それでも、それがこいつのいう自由なのか・・・?
「…俺もいないな」
「そっか、じゃあ!!」
ガキは急に立ち上がって俺のもとへ来た。
そして、急に持っていた小さなポシェットのナカをあさりだした。そして、俺に何かを手渡した
「はい!あげる!!」