第26章 黒猫の戦う意味
「さっすが黒尾シューティングゲームうまいな~」
「伊達にお前に雇われた身じゃねえよ」
結局ゲーセンに来てしまった俺達は、結構長い時間遊んでいた。こいつの秘書さんからの連絡は鳴りっぱなしだった。(一応俺のケータイにも入ってる)
「次どこ行く?」
「そろそろ帰らねえか?お前だって…」
「いいの!!俺は黒尾と遊びたいの!!」
付き合いたての彼女かよ・・・俺の手を握ってまたゲーセンの奥に入っていく。UFOキャッチャーにプリクラ、ついでに音ゲーまで遊びつくした。
「ふぃ~楽しかった~」
「お前…いい加減に…」「黒尾ありがとな!!!」
ゲーセンのある繁華街を歩きながら俺がこいつにいい加減帰るように促そうとしたらそんな言葉がきた。それは完全に予想外だった
「俺さ、なんか人のことよく見ちゃってよ友達いなかったんだよ。みんな金儲け目当てだしちやほやされんのはうれしいけど遠慮してます感丸出しだしよ?守ってくれる奴はみんな仕事だからって遊んでくれねえし?・・・だから、やっぱり黒尾選んでよかった!!」
「・・・なんで俺を?」
「えっ、だって…」
木兎がそう言おうとした瞬間、俺達の周りに黒服の大人達が現れた。そいつらは皆、手に拳銃を持っていた。
「梟谷財閥の坊ちゃんだな?悪いが一緒に来てもらうぜ?」
・・・こいつらは井闥山グループの奴らじゃない。ただのチンピラかそれ以外の小物集団の輩だ。そいつらを見た瞬間久しぶりに俺の血が騒いだ。でも俺は今ライフル持っていなかった。でも感情が高ぶって仕方なかった
殺したい・・・殺してやりたい・・・
「黒尾!!」
木兎が俺を見て笑っている。そして俺に1つの拳銃を手渡した。そしていつもの笑顔で言った
「黒尾、殺れ」
俺に銃を手渡して木兎はそうやって俺に言った
その瞬間、俺の首についていた縄が取れた。我慢していたものが一気に外に溢れた