第26章 黒猫の戦う意味
木兎を守ってくれ・・・そういわれた俺は、次の日から木兎と同じ学校に通うことになった。クラスは社長の力で同じクラスになる席も隣同士。
周りには、幼馴染と偽って常日頃一緒にいさせられていた。
そして、俺はもう1つ社長に頼まれていた。それは、このギターケースを常に持つこと。中はもちろんライフル銃。どんな時でも木兎を守ることだけが俺の仕事だった。
でも、木兎は違った。
「黒尾~、飯食おうぜー!!」
これが木兎光太郎だ。
御曹司のくせに学食の焼肉定食がお気に入りで(・・・てか中学に学食がある時点でどうかと思うが)よく食っているらしい。危機感がないというかバカというか・・・見てて飽きなかった。
「あっ、黒尾あそこ」
こいつは勘も鋭かったから、暗殺者のいる場所をピンポイントで当てていた。まぁ俺も分かっていたけど、それを確認して俺は1人屋上に行く。そして俺のテクで体育館の屋根の上にいるスナイパーを仕留める。そして一緒に学食で飯を食う。それが俺達の生活スタイル。それ以外は並みの学生と変わらねえけど・・・
「黒尾~、帰りゲーセン行こうぜ!!」
「はぁ?お前今日迎えは?」
「バックレる!!」
「ふざけんなボンボン、しかられっぞ?」
「いいから行くぞ!!!」
俺の腕をひっぱって放課後の学校の廊下を走る御曹司のご子息。
こいつに買われたとはいえ、俺はこんな学生ごっこはもうやりたくなかった。
もっと刺激が欲しかった。誰かの心臓を撃ち抜いて血の花を咲かせたい。死に際の人間の顔が見たい・・・
もう俺の欲が爆発しそうだった