第24章 怖い・・・
数十分後・・・
「ほいできたぞ。プールとか温泉は気を付けろよ。注意されるかもしれねえからな」
『はーい』
「じゃあ迎えが来るまで待ってな。俺は戻るから・・・」
道具の片付けをしながら松川さんは医務室から出て行こうとしていた
後から聞いたんだけど、この医務室はロイヤルサファイヤの2階本社室の奥にあるらしく松川さんがいる時しか使えないらしい
「あぁ、それと最後にいっこいいか?」
『はい?』
着替えを始めようとした時、松川さんが急にあたしの前に立った。松川さん、改めて見ると・・・デカいな・・・
「…俺と花巻は、岩泉と同意見だ。紫乃さんの娘のお前を絶対死なせない。俺達の大恩人が生かしたお前を守るのが俺達の責任だとも思ってるからな」
『…あの、それってあたしのためじゃなくて、紫乃さん…のためですよね?』
「…俺達のためだ。紫乃さんのために何かしたい、お前を守りたい…そう思って俺達は動いている。決して紫乃さんのためだけじゃねえ。それに、現に俺達はお前が好きだ」
『えっ…?ふぇ!?』
「好きだぞ、お前のこと」
すごい優しいニッコリ笑顔でなおかつイケボでささやかれちゃってるあたしは、マジでショート寸前だった
『そ…それは、紫乃さんの娘として…』
「1人の女としてだ。…まぁ冗談は置いといて…」
『冗談かい!!!』
「あぁ~ほらそこ、そういうとこ可愛いよなお前。…お前は、素直な方がいいぞ」
と、頭をポンポンされた。
そしてニコって笑って医務室を出て行った
その時、あたしは確信した
この人には、嘘は付けないな・・・って