第23章 狂気の妖怪
パァン!!!
「うぉ!?!?」
突然天童さんの足元に銃弾が飛んできた
それは、さっきのスナイパーのお兄さんのいる向かいのビルからだった
「おいおい~、大将君。君の部下どうしたの?」
「潜の奴、何勝手に撃ってんだよ…」
蛇目のお兄さんがスナイパーのお兄さんに電話を掛けた
天童さんは、すっかりあたしではなくそっちに興味が移った
「おい潜、テメエ何してんだ」
〈スミマセン…そういう命令だったので…〉
「命令?そんな命令した覚えねえぞ?」
〈そりゃそうっすよ、だってあんたの命令じゃないっすもん…ねぇ…?……松川さん〉
ドンッ!!!
「あらあら~、誰かと思ったら~ロイヤルサファイヤのオーナーの松川君じゃないですか。」
『…はぁ、まっ…松川さ……?』
鈍いドンッ!!という音がしたと思ったら蛇目のお兄さんが倒れた。その後ろには、天然のパーマに見覚えがある人がいた
あたしの元の雇い主の松川さん
「うちの従業員に、何してくれてんだ?クソ妖怪」
「何って、ちょっと遊んでただけデスヨ?」
「…傷つけてんじゃねえって言ってんだよ」
松川さんの聞いたことのないような低い声で天童さんを脅してるのは分かるけど、顔を見ることができない
もう・・・意識が・・・