第22章 蛇に睨まれた
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花街に入ったけど、どうすれば・・・ここは警察の手は薄い・・・けど・・・味方がいない
唯一の砦だった青城ももう近づけない
それしか・・・頼れない・・・違う、知らないんだ
あたしはずっと適当に売りをしていただけだったから特定の知り合いもいない
・・・でも、なんでここに来たんだろう
「うっ…夜琉……」
『大丈夫…、華夜だけでも助けるから!!』
足を怪我した華夜を抱えて歩くのは結構きつかった
身長はあたしは170で、華夜は150後半だから大丈夫と思ったのに・・・
「…うっ、夜琉…なんか……ヤバ…ぃ」
『…!!華夜!!』
足のケガが思ったよりも深くて華夜は気絶寸前だった
ここで倒れたら、あたし1人じゃ担げない・・・
『…華夜!!ごめん…あたしの……あたしのせいで…ッ!!』
なんで、あたし・・・素直にならなかったんだろう・・・
黒尾さんと喧嘩したのだって、あたしが素直に聞いていれば・・・皆さんに、もう少し甘えていれば・・・
『・・・黒尾さ・・・ッ・・・助けて・・・』
「・・・あれ?紫乃・・・いや、夜琉ちゃん?」