第22章 蛇に睨まれた
「きゃぁああああああ!!!」
『――――――――ッ!!!!』
走っていたら、突然走る方向の店のショーウィンドウがすさまじい音を立てて砕け散った
走っていた勢いのままにその破片が降る中に入ってしまったあたしは、華夜だけでもと思って彼女に覆いかぶさった
ガラス片が地面に落ちる音と共に周りの人たちの悲鳴や声が聞こえた
『・・・ッ!華夜、大丈夫?』
「うっ…ふっ…うぇ……」
突然の異常事態に混乱してしまった華夜は、肩を震えさせながら泣いていた。
『…華夜…、立って…』
「うぅ…いっ…痛い…」
『…!!華夜…』
あたしが庇いきれなかったせいで、華夜は足にけがしてしまった。ガラスは刺さってはないけどガラス片で切ってしまったみたい
『…華夜、肩捕まって』
「ヒクッ…うぅ…」
『…行くよ』
泣きながらゆっくりあたしの肩に捕まった。後ろを確認すると、もう1人のお兄さんは誰かに連絡していた。天童さんは・・・こっちをじっと見ていた
どうする…華夜だけでも…助けないと…!!
でも、警察に行けばあたしのことがバレる・・・白鳥沢とつながりがあると・・・
・・・誰に、助けを求めればいい・・・
ドンッ!!
ふいに誰かにぶつかった。
「痛ッた~い。」「気を付けなさいよね、ブス!!!」
『すみません…』
ぶつかった相手は、すごく派手なお姉さん達。よく見慣れた三十路オバン共
・・・そっか、ここ入ると花街だ
もう1週間もここに入っていないからな・・・
・・・花街
「・・・・・・。」