第22章 蛇に睨まれた
放課後・・・
「はぁ~やっばい!!おいしすぎる~♡」
『ホント!やばいね、パンケーキ!!』
「夜琉のってフルーツパンケーキでしょ?コレもらい♪」
『あっ!!それ最後に食べようと思ったメロン!!!泥棒ーー!!あんたのイチゴ奪ってやる!!』
華夜に連れられてきたパンケーキのお店は確かに良かった
パンケーキフワフワだし、種類もたくさんあって・・・
あたしは当然ながらフルーツパンケーキに通常パンケーキ3枚のところをプラス3枚チョコソースとナッツのトッピング付き
友達はイチゴのパンケーキで、盗まれたメロンのかたきをとるために一番の大きなイチゴを強奪した
「…やっぱ夜琉はそっちのがいいよ。すっごい嬉しそうに甘いもの食べて話して…」
『・・・?』
「…ねぇ、夜琉。この数か月なにがあったの?なんだか楽しそうだったけど毎日疲れた顔してたし…」
『…華夜ってなんで何も考えてなさそうなのに目ざといの?』
「さらっとディスるのやめてよね。…話せないなら聞かないけど…私は話してほしいな…」
氷のせいで薄くなっている華夜が頼んだアイスティーに刺さっているストローをくるくる回しながらあたしから視線を逸らす
この子は、高校に入ってからの友達だ
高校2年になってからもクラスが同じでずっと一緒にいる
華夜にはあまり隠し事はしなかった
してもすぐバレるから
華夜は人のことを良く見ている。ミーハーでアイドル好きで、でも人間観察が得意。だからあたしが何か隠していてもすぐ分かる。・・・だからあたしもこの子には何でも話していた
『…言っても、引かない?』
「…場合による」
『じゃあ言わない』
「ごめんなさい、言ってください…」
こんなノリも久しぶりだった
そしてあたしは、ここ数か月のことを話した
でもあまり心配させたくなかったから、白鳥沢との関係は伏せた。風俗で働いてそこで知り合った人とちょっと揉めたってことだけを話した