第20章 悪い子は、光の中で・・・
「JOZENJIさん、スタンバイをお願いします」
「あぁ、うっす。じゃあ紫乃ちゃん、またね~今度また店行くからそん時今の続きよろしくね~」
手をヒラヒラとしてステージの裏に走って行った
YUJIさんを呼んだのは、どこかで見たお兄さん
『あっ…あの、ありがとうございます』
「いえ、貴女…、黒尾さんの連れてきた例の少女ですね?」
『はぇ!?えっと…お兄さんは?』
「あぁ、覚えていませんか。俺、この番組のプロデューサーの秘書をしています[赤葦京治]です」
『あっ…どもっす』
赤葦・・・京治さん
梟谷グループ社長付き秘書・・・って!?
『あっ!!パーティにいた木兎さんの秘書さん!』
「覚えててくれて恐縮です。黒尾さんから話は聞いています。黒尾さん忙しいみたいなのでここからは俺が案内します。でも、俺にも仕事がありますので大したことはできませんが…」
『あっ大丈夫です、あたしもお邪魔ならここで大人しくしてますから!!』
「いえ、黒尾さんからの頼みですから…行きますよ。…それに」
赤葦さんは、そっとあたしに手を差し出した
差し出された手に手をのせると赤葦さんは急に手を掴んであたしを引き寄せた
『わ…っと』
「ちょっとだけ、興味ありますからね。
……あの黒尾さんや花街の夜王…それに白鷲の帝王が求める少女がどんなものか…」
『えっ…?』
赤葦さんは、何かをつぶやいたけどよく聞こえなかった。
なにかに興味があるみたいだけど・・・