第16章 幸せな時間
「もぉ、そんな顔しないの全員そろって!」
と、紫乃さんが笑う
それにつられて赤ちゃんも笑う。さらにつられて俺達も笑う
「…そうだ!!この子の名前、みんなに付けてもらわない?」
「おっ、いいね~。朝沙。おしお前ら、今から赤ちゃんの名前選手権やるぞ~。一番いい名前付けた奴は、今日のおやつは紫乃様特製ホットケーキ3枚乗せ!!」
そう宣言した紫乃さんに歓喜した俺達は子供の頭で必死に名前を考えた
みんなが各々いいと思った名前を出すが、当の本人である赤ちゃんはなかなか喜んでくれない
「う~ん、なかなかこの子喜ばないね~」
「紫乃の子だから生意気ね~。」
と、お姉さんたちは苦笑いをしていた
そしたら・・・
「キャハハハ!」
赤ちゃんが笑い出した
赤ちゃんはトオルに抱っこされていた
トオルが赤ちゃんに向かって名前を言ったのだ
「おっ、笑った。トオル、なんて言ったの?」
「・・・〈夜琉〉」
「…夜琉。いいじゃない」
「ね、本人も喜んでるし」
トオルは自分の付けた名前が選ばれたからかすごく喜んでた
赤ちゃんを振り回しながら・・・!?
「おいトオル!!赤ちゃん振り回すな!!」
「赤ちゃんじゃない!!夜琉!!」
と、振り回すのをやめないトオルをその場にいた全員で止めた