第13章 白鳥沢と青の野望
車に乗せられて、しばらく走る
車を運転している素敵前髪さん…じゃなくて五色さんは、結構あたしにグイグイくる
「君は、高校生なんだよね?部活とかはやってないの?」
『あ、やってないです。その分夜のお仕事してますから』
「そっか、俺は学生の時バレー部やってて…」
『あぁ、お兄さん背ぇ高いですからね!!』
「だろ!?でも最近はそうやって言ってくれる人いないからな…久々な感じするわ~…」
と、運転しながらあたしによく話しかけてくる
五色さんは、他の白鳥沢の人達に比べたらまだ話しやすかった。自分の自慢話が多いけど・・・
「そいや、名前なんだっけ?」
『夜琉です。』
「夜琉ちゃん、いい名前だね~。誰が付けたの?」
『お母さんです。』
「そっか~、いいお母さんだね。俺の名前はばあちゃんが…」
「おい五色、もういいだろ。とっとと開けろ」
「あ!!すんません!!」
と、五色さんと話していたらいつの間にか着いていた
・・・あれ?五色さん無意識でここまで来てたの・・・?
五色さんはどこかの建物の門の前に車を留めて急いで川西さん側の扉を開けた。さきに川西さんが出てあたしの手を引いて車から降ろしてくれた
「さぁ、ここが白鳥沢組の本拠地だ」
『はぁ…うぇ!?』
目の前に立っている明らかにめっちゃデカい門
極道のおうちってごく〇んみたいなああいう感じを想像してたけど・・・
なんつうか、ぬ〇孫の方が近いかも・・・
白鳥沢の総本山ってどんだけよ!!
「じゃあ、行くぞ」
と、川西さんが入っていくからあたしもビクビクしながら門をくぐる
その向こうには、さらに大きな屋敷がそびえていた