第11章 白鷲の帝王と及川の秘密
逃げてきたのはいいけど、ここどこよ!!
あの梟谷の社長どんだけ広い家に住んでるわけ!?ホテルの廊下走ってる気分
『そだ!!及川さんに連絡!!』
と思ってスマホを見ると、及川さんからの連絡はなかった
代わりに画面を埋め尽くしていたのは岩泉さんからの着信だった
あたしは、一番上の履歴を押して岩泉さんに連絡をする
〈・・・夜琉!?今どこだ!?〉
『分かんないです!!梟谷の社長さんの家の中ですが、なんかホテルみたいな廊下を走ってます!!』
〈ホテル…客室フロアだ。俺と国見と行くからそこから動くなよ〉
『動くなって無理です!!今赤髪の人に追いかけられてるんですから!!』
〈はぁ!?あのやろ…!!じゃあどっかに隠れてろ!!〉
『はい…ってわぁああ!!!』
〈夜琉!?どうした!?夜琉…〉ブチっ!!
岩泉さんの電話を切ってあたしは後ろから迫ってくる赤髪さんから逃げる
でも場所も分からないし・・・どうすりゃいいわけ!?
逃げていたら目の前にあったのはトイレ
・・・とりあえず入る!!!
男は女子トイレに入ってはいけないという子供の安直な考えを信じてあたしは女子トイレに逃げ込んだ