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君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】

第9章 猿野の場合


観覧車が地上に戻り、俺達は帰るために遊園地の出口に向かった。
「××。悪かったから。許してくれよ。」
「怒ってない!」
いや怒ってる、と言うか恥ずかしがってる?じゃないですかあなた。
「分かった!降参!何でも言うこと聞きますから機嫌直してください!」
手を合わせ頭を下げると、××はようやく俺の方を向いた。
「・・・じゃああたしが猿野にしてもらいたいことして。」
「へ!?何だよしてもらいたいことって?」
「少しは考えてみろ馬鹿!」
なんという難問。なんというワガママ。
本日何度目の馬鹿だよ。しかもヒント無しって。
必死に考えてみてもアイデアが浮かばない。
出口に付いても、出口で立って待ってもらっててもわかんねえ。
あまりの理不尽さにイライラさえしてきた。

なんつーワガママだよ。誕生日じゃなかったら怒っていたところだぞ全く。
「誕生日は彼氏とデートでちやほやされてお姫様気分♪」なんて夢見てたわけ?
・・・お姫様?
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