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君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】

第9章 猿野の場合


「次!あれ乗ろう!」
きゃいきゃいと興奮して走り回る××は誰よりも可愛くて。
俺を連れ回そうと腕を引っ張って来る手に、俺は何度も赤面した。
メリーゴーランドでは携帯でお互いの写真を撮り合い(これ宝物!)
途中で食ったソフトクリームは「そっちも食べたい!」と食べさせ合い
ジェットコースターでは「実は苦手なんだ・・・!」と手を握られた。

何この絵に描いたようなデート。ほんとに俺がデートしてんの?
この可愛い子が誕生日なんて大切な日を「俺と過ごしたい!」って言ってくれたわけ?
あぁもう××が可愛い。いつも以上に可愛い。やばい可愛い。可愛すぎて吐きそう。
俺、明日死ぬんかな。殺されたって死なねーけどな。××を置いて逝けるかってーの。うへへへへ。


「猿野?」
「んあっ?」
ニヤける顔のまま見ると、××が俺の顔を覗き込んでいた。
自然と上目遣いになっている××の顔。ストラーイク!
「どしたの?馬鹿面しちゃって。」
「馬鹿面っつーな!イケメンと言え!」
「はいはい。イケメンですねー。」
そう言って手を伸ばして俺の頭を撫でる××。

おおおおおお女の子に頭なでなでされてるうううううう!!
俺の全身はドロドロに溶けていった。
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