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君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】

第7章 家路


「○○ちゃんの好きな人って・・・どんな人なの?」
兎丸がいつもより元気のない様子で○○に聞く。

6人にはもう1つ共通した考えがあった。
それは「きっと自分のことではないんだろう。」ということ。
レギュラーの座は強気に奪い合う6人でも、恋の事になると途端に臆病だった。
6人はお互いが○○のことを好きでいることを知らなかったが、○○が人気者なことは百も承知だった。


先を歩く○○は6人の方を振り返る。
「誰かは言わなーい!」
照れ隠しにあっかんべーしてみせる○○。
しかし臆病な男子校生を黙らせるには不十分で。
「えっと・・・クラスメートっすか?」
「それとも野球部員でしょうか?」
「先輩か?1年か?」
「まさか先公とか言わねーだろなぁ!?」
矢継ぎ早に質問が飛んで来た。
「さすがに先生は無いよ!」
両手を振って否定する○○だったが、6人から安堵のため息が漏れる事はなかった。
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