君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】
第6章 部活
「××さんの言う通りだぜ!」
「そうだそうだ!」
グラウンドから、××に触発されたらしい部員達の声が飛んで来た。
「犬飼が可哀想だろー!」
「観に来てくれるのは嬉しいがよー!もうちょっと考えて見学してくれよな!」
「誰もお前のこと観に来てねーよ!」
「んだとコラ!」
何か間違った声が聞こえなくも無いが、部員の言葉に俺は正気を取り戻す。
「おい、お前ら。」
女どもを見ると、すっかり意気消沈したようでおどおどしていた。
「とりあえず、これからはもうちょっと静かにしてくれ・・・頼む。」
やっぱり女が苦手な俺は言葉が続かず、それだけ言って前を向き直した。
女どもは声も無く1人2人と去って行った。