君を俺だけのものにしたい【Mr.FULLSWING】
第3章 1限目
「子津。」
授業が終わって教科書を片付けていたら、××さんに声をかけられた。
「どうしたっすか?」
「あの・・・さっきはありがとう。」
××さんはぺこりとお辞儀した。
「そんな!大丈夫っすよ!それより怪我はないっすか?」
「うん。子津のおかげ。」
ばっちり目も覚めたしねー、なんて××さんは笑う。
「もう寝ないように気を付けるから、子津もあたしが寝てたら起こしてよ。」
「えー?それは悪いっすよ。」
「いいのいいの。遠慮なく叩き起こして。」
そもそも寝てる方が悪いんだし。××さんはまたけらけら笑った。
僕としては××さんの寝顔が見れなくなるのは寂しいんすけどね。
心の中でぼそっと呟いた。