第3章 二日目
ふたりは近くのベンチに腰を下ろして、袋からネックレスを取り出した。
ユメがすぐに着け終わって横を見ると、トランクスが悪戦苦闘していた。
なんだかその姿が可愛くてユメは思わず笑ってしまう。
「着けようか?」
「……お願いします。こーゆーのって着けたことなくて……」
テレながらそう言って、こちらに背中を向けるトランクス。
ユメは立ち上がってネックレスを受け取り、トランクスの首に手を回した。
……うわっ……!
トランクスの髪の毛って、想像してたよりサラサラ……!
そう思ったら急にドキドキしてきてしまった。
それでもなんとか着け終わって、ユメはパっと手を離す。
「はいっ。できたよ!」
「ありがとう」
ユメは前に向き直ったトランクスの首に掛かるネックレスと自分のものとを見比べて、また赤くなってしまう。
はたから見たら、完璧にカップルだ。
……いいの? トランクス。
ユメは隣でネックレスに触れているトランクスを横目で見ながら思う。
私とカップルと思われて、嫌じゃないの……?
私、もっとトランクスのこと好きになっちゃって、いいの……?
「さてと、そろそろパレードの場所取りに行こうか」
トランクスが立ち上がる。
ユメはそんなトランクスの背中を眩しそうに見上げた。
……自分の気持ちが止められなくなりそうで、怖かった。