第3章 二日目
一瞬何のことを言っているのか分からなかった。
――キレイって、も、もしかして、私のこと!?
トランクスの耳が真っ赤になっている。
うわぁ~!
嬉し過ぎるよ~!!
「――ト、トランクスもすごいキレイです! ……あ、あれ?」
言ってから間違えに気付く。
「……それ、あんまり嬉しくないかも」
トランクスはこちらを振り向いて困ったように笑った。
Bomb!
「!!」
ユメは目の前にいきなり現れた白いオープンカーに驚く。
――ホイポイカプセル。
ドラゴンボールではおなじみの便利アイテムだ。
それを目の当たりにできてユメは驚くと同時、感動していた。
カプセルを投げた当のトランクスは、極普通に車に向う。
そうだ。この世界ではこれが当たり前なんだった。
しかもトランクスはそれを製作している大会社の子息。
私も普通にしていなくちゃ。
「ユメ。どうぞ」
はっとして見るとトランクスは助手席のドアを開けてくれていた。
「あ、ありがとうございます!」
「いいえ」
笑顔で促すトランクス。
そんな待遇に赤くなりながらユメは助手席に座った。
それを確認するとトランクスはドアを閉めて運転席側に回る。
トランクスが隣に乗ってきたとき、ユメの胸は跳ね上がった。
うわあぁぁ~! 緊張するよおぉぉ~!!
顔の赤みが引いてくれない。むしろどんどん頬が熱くなっていく。
そんなことに気付いているのかいないのか、トランクスは片手をハンドルにやり、もう片方の手でキーを回しエンジンを掛けた。
その何気ない仕草まで本当に様になっていて……。
カッコ良過ぎ……!!
この人の助手席に乗れるなんて、私ホント幸せです!!
「シートベルト、ちゃんとした?」
「はい」
「よし、じゃぁ行こうか」
「はい!」
ユメは元気良く返事する。
そして、ふたりは遊園地に向かって出発した。