第9章 波多野 ルーム
~ 時多side ~
また 、引き止めてしまった 。
迷惑だよな ...
先生は 優しいから こんな俺に優しくしてくれてるだけ ...
波「 熱 ... 、あるんでしょ ? 」
俺の頬を優しく包むと 、先生の綺麗な顔が迫り 、コツンと額がぶつかった 。
波「 ほんとだ 、熱い ... 」
「 せ 、せんせ ... ? 」
ち 、近いよ ... っ
波「 治療しなきゃダメですね ... 」
胸の奥が ズキンと痛む 。
これを治せるのは ... 、波多野先生だけ ...
だから ... 、こんな回りくどい方法じゃなく 、先生と一つになりたい ...
「 先生 ... 、治療じゃなくて ... ちゃんと俺を 愛してくれませんか ... ? 」
波「 もちろんですよ ... 、担当医でもないのに 、貴方の治療に関わってしまって ... 、挙句 好きになってしまったんですから ... 」
先生が ... 、俺を好き ... ?
今 この状況が夢なんじゃないかと思うほど 嬉しいことだった 。
俺を見下ろす先生は 、今までで1番 優しい表情をしていた 。
先生の大きくて たくましい腕が顎にかかり 、グイッと上を向かされる 。
波「 ... いいですか ... ? 」
そっと頷くと 、先生は優しく微笑み 、唇が重なった 。
先生を離したくなくて 、強く背中に手を回し 、抱き寄せる 。
それに応えるように 、キスも少しずつ激しさを増す 。
「 ん ... っ 、んふ ... ぅ ... 、はぁ っ ... 」
波「 っ はぁ ... 、こんな所で するなんて ... っ 、スリルありますね ... ? 」
そうだ ... 、ここは病院だ ...
「 誰か ... 来ちゃう っ ... 」
波「 ふふ 、今更ですね ... 」
キスでスイッチが入ったのか 、先生の表情は 妖艶さを増していく 。
先生のその顔 ... 、ゾクゾクする ... っ