第6章 影山 ルーム
~ 影山side ~
大野様の執事となり 、一週間程が経った 。
大野様も次第に私に心を開き始めていた 。
「 今日は 何時にお迎えに上がりましょうか ? 」
大「 そうだな ... 、迎えに来なくても 、ずっと居ていいんだぞ ? 」
「 え ... 、宜しいのですか ? 」
大「 あぁ ... 、いちいち 面倒だろ ? 」
いえ ... それが仕事ですし ...
大「 それに 、お前が居れば安心だからな ♪ 」
そう思って頂けているなんて ...
「 有り難き幸せ ... 。では 、そうさせて頂きます 」
大野様を車でお送りし 、私も一緒に楽屋へ入る 。
収録が始まると 、自分だけの楽屋 ...
ふと 窓の外を見ると 、大雨 ...
大野様のお家は 、外を通らなければ入れない ...
私の家に泊まって頂こうか ...
そんな事を考えていると 、大野様が戻られた 。
「 お帰りなさいませ 」
大「 おう 。いやぁ ... 、すげぇ雨だな ... 」
「 えぇ ... 。そこで 提案なのですが 、私の家はガレージから直接家に入る事が出来ますので 、今夜は 私の家に泊まられては如何かと ... 」
大「 いいのか ? 」
「 もちろんでございます 」
すると 、少し考えた後 、
大「 じゃあ 、そうするか 」
「 かしこまりました 」
帰る準備を終え 、駐車場へ向かった 。
駐車場から外へ出ると 、予想通りの土砂降り 。
大「 ひでぇな ... 」
なんとか自宅へ着き 、荷物を持って家に入る 。
「 狭いですが ... 」
大「 悪いな 、急に ... 」
「 いえ 、とんでもございません 」
ソファに座る大野様に 、紅茶を淹れる 。
「 寒いので 、温かい紅茶です 」
大「 おう 、ありがとうな 」
紅茶をすすると 、大野様が口を開いた 。
大「 お前 ... 、彼女いんのか ? 」
「 ... そういったことは ... 」
大「 ふふ 、いいじゃねぇか 」
「 おりませんが ... 」
大「 なんだ 、いねぇのか ... 」
そういえば 大野様は ...
「 そういう 大野様は どうなんですか ? 」
そう聞くと 、少し表情が曇った 。