好きになったっていいじゃない【アイナナ】R18*完結*
第1章 生の九条天
「あ……」
ちょっとどういう事なのよ?
わかりやすいくらいに「あ……」って反応してるし
「ねぇ!!知り合いだったの?!」
「アメリカにいる時に……ちょっと……ね?」
「どうして教えてくれなかったのよ」
「いや……ほら……親しいってわけじゃなかったし………ね?」
ね?
じゃないよ!!
私が天のファンって知ってるくせに
「とにかく! 天に近づいちゃ駄目よ(性格悪いから)」
「意味わかんないよっ」
きちんと説明してもらわないとって思ってたんだけど
龍さんの声が聞こえて
「あ!!これ、ちゃん?」
振り返ると龍さんのスマホから私の歌声が聞こえてきてる。それを龍さんと天、モモ先輩が観ているじゃない。
「PVかな? それともライブ?」
とりあえず、里絵を責めるのは後にしよっ。
「あ!これ、この前のライブ!!」
「凄いね!ダンス上手いよ」
「本当ですか?龍さん」
「そうかな?無駄な動きが多すぎ。だから、サビの途中でブレスがはいるんだよ」
「でも、そうしないとダンスが……」
(天がダメ出ししてくれてるっ……う、嬉しいっ)
「いい? 見て……こうやってステップを踏んで……」
「うわっ!動きが滑らか!!」
(天が指導してくれてるよう)
「くすっ(素直な反応。なんだか構いたくなる)」
「凄い!!凄い!!流石は天!!……あ……」
「ん?」
私……さっきから興奮しすぎて気付かなかったんだけど
(つい、いつものクセで……)
「すみません!!」
「なに?」