好きになったっていいじゃない【アイナナ】R18*完結*
第3章 オファー
モモ先輩が寝ないように会話をしないと……
会話するネタ、ネタ……
つか!!
思いつかないんだが?
改めて考えるといつもモモ先輩から話を振ってくれていたんだよね。
自分から話を振るのは苦手なんだが……
どーすればいい?!
車に乗り込んで10分は過ぎてるんだけど……そろそろモモ先輩眠くなっちゃってる?!
モモ先輩無言だし……
横目でチラッとモモ先輩の様子を伺うとハンドルは握ってる。
前も真っ直ぐ見てる。
状況に応じてアクセスとブレーキを交互に踏んでる。
よしっ!
まだ寝てないみたい。
「ねぇ、ちゃん」
「はい?」
「仕事……楽しい?」
「もちろん!まだまだデビューしたてのひよっこですけど楽しいですよ」
「なら良かった!」
「ライブが1番好きなんです!!ファンの人たちの反応が直に伝わってくるじゃないですか」
「うんうん!わかるよ!オレもライブが1番好きなんだ」
「いつかはゼロアリーナで単独ライブをするのが夢なんです」
「じゃあその時はオレが前座をしてあげるよ!」
「え?!Re:valeに前座なんて頼めませんよ」
「可愛い後輩ちゃんの初舞台だもん。モモちゃんが前座でステージを温めておくから!」
現実にはそんなこと無理なんだろうけど、モモ先輩の優しさが凄く嬉しい。
「モモ先輩って本当に優しいですよね」
「そう?」
「優しいですよ!私、モモ先輩大好きですよ」
「(オレの事好きって……チャンス到来?!)
ねぇちゃん……あのさ……」
「んあっ!!」
「どうしたの?」
「TRIGGERのポスターが貼ってある!!天めっちゃ格好いいっ!!」
「……そうだね
(いい雰囲気になったと思ったんだけどな。ごめん、ユキ。チャンスを物に出来なかったよ)」