好きになったっていいじゃない【アイナナ】R18*完結*
第2章 リハーサル前
「今日はよろしくな!」
「はい!! 今日は気合いをバッチリといれますよ!!」
「今日は……?」
やべっ
本音がダダ漏れしたわ
「今日も!! 今日もですよ!三月さん!」
「よくわかんねーけど、頑張ろうな!」
「はいっ!!」
「なんだか今日は気合いが入ってるみたいだね」
「壮五さん!だって今日はTRIGGERの天がライブを見にくるんですよね?!」
「え?……そうなの?」
「言ってましたよ。天が……」
「え?……天にぃが?」
「ん? 天にぃ……?」
陸くん……今天にぃって言った?
「七瀬さんは黙ってください!!……さん、どういう事ですか?」
「一織さん……顔が怖い……」
「私の顔が怖いのはこの際どうでもいいことです。それよりTRIGGERのハイパー毒舌九条天がライブを観にくるんですか?!」
「え?……そう聞いたけど?」
なに?一織さん、どうして怒ってるの?!
「誰からの情報ですか?」
「ちょっ……顔ちかっ……」
「さん!!」
え?
一織さん!!
顔近いから!!
壁ドン状態になってるから!!
「ちょっと!ちょっと!ストップ!!ストップ!!」
里絵と大和さんが私と一織さんの間に入ってくれた。
「はいはい、イチもみんなの目の前でちゃんを口説かないよーに」
「口説かれてないよっ」
「これが口説いているように見えるんですか?
本気で口説くならもっと違うやり方をします」
(本気で口説く一織さんを見てみたい気もするけど)
「何があったの?」
「……なんにもないよ」
「じゃあ、どうしては斜め上を見てるのかな?」
「うっ……」
里絵に天が来るってバレたら面倒なんだもん
「イチ、どーしたよ?」
「今日のライブにTRIGGERが観に来るって知っていましたか?」
「はあ? TRIGGER?」
「…………」
あ……
里絵、怒ってる……
「てへぺろ」
笑って誤魔化そう