第1章 新人ですが、がんばります!
「おい!そこで何してる!!ここは社長室だろ!!副社長はその隣の部屋だって言ってるでしょうが!!ほら、行った!!行った!!桃太郎!!」
そう飛び込んできたのは、見るからに強面な男の人だった。
「だから!!桃ちゃんって呼びなさいって言ってるじゃないのよ!!」
「あ、あの・・・。」
「何よ!!翠!!社長だからって偉そうに!!」
「人のコーヒーを勝手に飲むなって何回も言ってるだろ!!」
「だって美味しいんだもん・・・。」
「いやいや、おカマに言われても全然可愛くねえから。」
「誰がオカマよ!オネエよ!さすがに翠でも怒っちゃうわよ!!」
「あー、悪いな。森咲さん。さっきのは桃が勝手に言ってるだけだから、ゴメンな?」
「いえ、お気になさらず。」
「ゴメンな?桃のせいで自己紹介まだしてなかったなぁ。俺は篠崎翡翠。一応ここの社長。さっきから騒いでるあのオカマが篠崎桃太郎。俺の弟だ。」
「だから、翠!!オカマって呼ぶのやめてくれない?私だって女なんだから〜。」
「あー、面倒くせえから無視な。」
「あ、じゃあ、所属タレント一覧な。よく見とけよ?俺が育ててる自慢のタレントたちばかりだからな。今日は、とりあえず帰っていいぞ。もうやる事はやったからな。じゃあ、今日からよろしくな。」