第4章 し〜んちゃんの〜最近は〜?
「テストおおおっっおっおっおっっっわっったーーーーーッッッッ!!!!!」
香織が教室中に響き渡るくらいの大声で叫んだ事をきっかけに、クラスの皆もテストが終わった喜びと開放感に浸り始めた。
「香織ちゃん声でっか。廊下の人達超びっくりしてたぜ?」
「もう少し女子らしくできないのか」
香織の掛け声を聞きつけ、高尾君と緑間君もやってきた。
「女子らしいでしょ!十分!!で、テストどうだったの?」
「フン、そんなの決まっているのだよ。今日のおは朝の俺の蟹座は1位だ。」
「どうかな〜わたしも上出来だよ?勝っちゃうかもよ?」
「馬鹿め、ありえないのだよ。」
何時の間にか大分仲が良くなっているのか、緑間君と香織はテストの答え合わせをし始めた。
香織、頭いいもんなぁ…
羨ましい…
なんて笑いながら眺めていると、隣から高尾君が話しかけてきた。
「で、鶴子ちゃんはどうだったのよ?テスト」
「……それ聞いちゃいます?」
高尾君、悪気は全く無いのだろう。
この流れからこの質問が出る事は、分かる。いや、もう絶対聞かれるだろうと思った。
正直に言おう。
赤 点 が あ る 。