第8章 八話
…この気持ち良さを知ったら、元には戻れないんじゃないかと思う程だ。
バレるのが嫌だと思うのも先生が言うように、薄れていくんじゃないのか。
気持ち良さに掻き消されそう……。
「…どう?ゴム付けずにするのは…。」
気持ち良かった?と問われ、俺は思わず頷いた。
すると先生は満足そうに微笑む。
そしてまた寝室に戻ってセックスを再開する。
一度ゴム無しを経験したからか、2回目は躊躇なくナマで突き上げた。
お互いに身体を舐めあって、色んな体位で交わった。
発情した動物のようにお互いに腰を振りあう。
気持ち良さに病みつきになってただひたすらに快楽を求め続けた。
体力尽きてお互いにベットへ倒れこむと、どちらからともなく、顔を寄せてキスをする。
ピチャピチャと唾液が混じった音がどこか興奮する。
お互いに口周りが唾液でべちゃべちゃしているが汚いと思わなかった。
暫くして口を解放すると、抱きしめ合う。
先生の身体は柔らかくて抱き心地が良い。
急激に眠気が襲ってきて、そのまま眠りに落ちた。
翌日、目を開けると、先生はいなかった。
上体を起こして時計を見るともう正午を過ぎていた。
………。
…昨日はどれぐらいの時間交わったのだろう。
まだ身体が怠い…。
先生が寝てた場所を見つめる。
「………麗香さん…。」
ポツリと先生の名前を呟いた。
すると部屋のドアが開いて先生が入ってくる。
「…おはよう。お腹空いたでしょ。リビングへ行きましょ。」
はいこれ。とバスローブを手渡してくる。
「…先に下に行ってるから。」
と言って部屋を後にする。
俺も渡されたバスローブを羽織って、一階のリビングへ向かった。
リビングにあるテーブルには恐らくコンビニで買ったであろうパンが置かれていた。
「…コーヒーは飲める?」
「…あ、はい。」
座るように促されソファへ腰を下ろす。数分後、先生がコーヒーを二人分持ってきて何故か俺の隣に座った。
「…はい、どうぞ。好きなもの食べて。」
先生はサンドイッチを手に取って口をつける。
俺はとりあえず渡されたコーヒーを口に含んだ。