第4章 四話
それからというもの、一ノ瀬と身体を重ねてはいない。というより会っても話もしない。
向こうはきっと怒ってる…。
それに最近では山中がお気に入りらしい…。二人でいるのを度々見かける。まあ、会話しているとかではなく、セックスしているところしか見たことないが…。
そして最近、山中がよく俺に絡んでくるようになった。うるさいし面倒くさい。
「…おい、山中。あれから一ノ瀬とどーなんだよ?(笑)」
「ほぼ毎日ハメてっけど。」
「…まじかよ、早くこっちに回せって。」
一ノ瀬と早くヤリたい連中。というよりただ単に誰でもいいからしたいだけなのだろう。
山中は顔も整ってるから寄ってくるが、他は彼女はいてもそんなモテるほどでもない。
「…まー、そうだな。段々飽きてきたしなー。」
それはきっと一ノ瀬の身体にだろう。
俺と一ノ瀬が関係を持ってることを知った山中は何故か他の奴らには言わなかった。
「…それに山中、お前昨日後輩の可愛い女子に告られてたじゃん…。」
「…んあ?あー…でもソイツ大したことねーぞ。胸ねぇし処女だったしな。やっぱ女も経験ねーとな。」
「…モテる男は違うわー。」
ゲラゲラと笑っている。
「…まー、そろそろ一ノ瀬回してやっから、焦んなよ。」
俺はそんな会話に入らず聞き流した。