第10章 猫と梟
猫又監督達からお金を貰い、クロ先輩と一緒に駅前までやってきた
買うものは既に決まっているし、場所も覚えていた私達はあっという間に買い物を終える
「付き合ってくれてありがとうございましたー」
「ウチの可愛いマネちゃん一人で行かせる訳にはいかねぇからな」
「さっすがクロ先輩!私の魅力がよくわかっていらっしゃる!」
「ぶっひゃっひゃ!!なんだそのポーズ!」
えっへん、と胸を張ると、クロ先輩に思いきり笑われた。解せない
ちゃっかり買ったものをすべて持ってくれている辺り流石と言うべきか、でも言ったら調子乗るし心に留めておこう
「あそこのファミレスでも寄るか?」
「いいですね、あそこデザートおいしいんですよ」
「んじゃそこにすっか、俺も腹減った」
約束通りファミレスに寄ろうとすると、入り口で白いジャージを着た二人組を見つける
「あれ、光太郎?」
「お、そら!昨日ぶりだな!黒尾も久しぶり」
「おーす。赤葦もいんじゃん、どーしちゃったの」
「こんにちは、木兎さんが腹減ったってうるさいから寄り道してるんです」
「赤葦…いつも光太郎がお世話になっています」
「いえいえ、奏多も大変だね。昔からこうだと」
ペコペコと赤葦とお辞儀をしあっていると、木兎とクロ先輩は一緒に飯食おうぜ!!と言い合って一緒に席に着くことになった
「えーと、私いちごパフェ」
「俺はステーキセット!!」
「じゃあ俺和食セット」
「俺も和食セットで、あとドリンクバー4つ下さい」
流石運動部男子というべきか、夕飯前なのにがっつり食べるらしい
夕飯だと最初は思っていたのだが、三人とも家でも食べるそうだ。恐ろしい
待っている間にドリンクバーでそれぞれジュースやらお茶をとってきて席に着く
「それにしてもお前らも来てるとは思ってなかったなー」
「こっちのセリフだっつの。ここ音駒の最寄りって知ってるでしょ?」
「木兎さんが奏多の家寄るって言ってたんでどうせならこっちで食べようと思ったんですよ」
「え、なにそれ初耳なんだけど。光太郎それどういうこと?」
「昨日サポーターお前ん家に忘れた!」
「おいおい仮にもエースだろ、忘れるなよ」