Volleyball Boys 《ハイキュー!!》
第2章 ☆俺にくださいッ!《西谷 夕》
相談している親友には、とても驚かれた。打ち明けたときは、それこそ目を丸くして。
* * * * * * * * *
「好きな人が西谷先輩!?」
『うん、夕が好き』
「なんでぇ!?」
『う~ん…後ろ姿に惚れ…た?』
「ウソでしょお!?」
…こんな具合に。
夕は私より大きいとはいえ、小柄なことに変わりはない。親友は男子は背が高い方がイケメンなのよ!と言っていた。親友が例を出したのは、4組の月島君。
「カッコいいじゃん、月島君!」
『…人を見下してるからヤダ』
部活で話すようになったけど、どうにも苦手だ。常に上から目線――視線も口調も――だし、チビチビと人をバカにする。確かに私は152㎝だけど…。
「じゃあ影山くんは?」
『カッコいいけど好みじゃない』
もったいない!とこぼす親友。
『カッコいいだけじゃダメじゃない?』
「うーむ、それもある…」
* * * * * * * * *
人は見た目じゃない、大事なのは中身だ。
そう、見た目じゃなくて…
中身で…
「海宙ーっ!入部届け出したー!?」
『だー、うっさい!』
「へぶっ!?」
なんなのさ!
人が回想シーンに浸っているのに!
イノシシみたいに突っ込んできた夕のお腹にグーを入れる。よし、みぞおち!