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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第9章  Are you ready?《黒尾 鉄朗》



蒼井は俺を示して、紹介した。

『彼は黒尾鉄朗くん。今日からマネージャーやることになった、バレー部のキャプテンでクラスメートなの』

「えー、こんばんわ。連絡も無しに、お嬢さんを遅くまですいません」

ペコリとお辞儀をすると、蒼井の母さんはあっけらかんとして言った。

「いいのよ、それよりもこの子、甘やかさないでこき使ってやってね?」

『ちょっと、ママ!』

「せっかくだし、少し上がって?」

蒼井の母さんの提案に、目をぱちくり。上がるって、家に、か?彼氏でもない男をこんな時間に上げようとするのはどうかと思うが…?

でも、家族の好意を得るチャンスじゃね?

『クロくんだっていろいろ…』

「あー、いえいえ。お構い無く…」

「さ、クロオくん?上がって上がって!」

『マーマー!』

躊躇する俺を、蒼井の母さんはぐいぐい引っ張る。靴を脱ぎ捨て、座らされたのはダイニングのイス。部屋の中は欧米風に調えられていた。

隣に腰掛けながら、蒼井はすまなそうな表情を浮かべて言った。

『ゴメンね、クロくん。明日は土曜日だけど部活だってあるのに。ママが強引で…』

「いや、俺はいーよ。けっこー無断で外泊とかするし。研磨の家とか行ったりするし」

話していると、蒼井の母さんは飲み物を用意してくれた。蒼井には麦茶、俺にはコーラを。

蒼井の母さんは俺たちの向かいに座ると、肘を立て指を組、その上に顎を載せながら言った。

「で…うちの子とはどこまでいったの?」

『ブッ!』

「ブフォッ!?」

飲んでいたものを、2人とも吹き出した。今、なんて仰りました?


   
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