第2章 キッカケ
数分して、麗兄は戻ってきた。
「皆、ちょっとこっち来て」
私達を廊下に招いた。
「な、なにするの?」
「いいからいいから」
「…はぁ………」
「乃愛、早く歩いて」
廊下に出ると、奥にも続く廊下が。
先の廊下には、麗兄の部屋の扉と私の部屋の扉に別れている。
私達三人は麗兄の部屋に辿り着いた。
「え、え、なに…」
すると麗兄は部屋の奥まで行き、もうひとつの扉に手をかける。
その扉の先は私にもわからない。
昔からあったけど中を見たことはないし見たいとも思わなかった。
いよいよ扉が開く。
「わ…っ…………」
部屋の中には、マイク、パソコンが置かれていた。
「え?これって、ニコ動の………」
縷伊が呟く。
「そ。じゃあちょっと静かにしててね。」
そう言うと麗兄は、PCを操作し始めた。
カチカチ、とクリックの音が聞こえる。
画面には、
「っ………!」
麗愛-lea-さんが【雑談枠時々歌枠】を開始しました
の文字が。